対物賠償保険に無制限をすすめてくる理由
保険会社の見積もりをとるときに対物賠償額を決める必要があります。
見積もりサイト利用者では実に9割の人が対物無制限にしています。
なんとなく不安だから
保険会社がすすめてくるから
1億円を超える損害をテレビで見たことがあるから
こんな理由で対物無制限にしている人がほとんどです。
では、なぜ保険会社は対物無制限をすすめてくるのでしょうか?
それは、保険会社が儲かるからです!
どういうことか説明します。
過去に起きた高額対物賠償事故は10件
まず、自分にはいくらの対物補償額が必要なのか?を決めるためには
過去にいくらの事故が起きたのか?
自分が事故を起こしたらどれぐらいの金額を支払う可能性があるのか?
を知るべきです。
物損高額ランキング
賠償額 | 主な被害物 | 判決時期 | 事故原因車両 | |
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2億6,135万円 | トラックの積荷 | 平成6年7月 | |
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1億3,450万円 | パチンコ店舗 | 平成8年7月 | |
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1億2,036万円 | 電車と踏切 | 昭和55年7月 | |
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1億1,798万円 | トラック積荷の機械 | 平成23年12月 | |
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1億1,197万円 | 電車・踏切 | 平成10年10月 |
この結果を見たら怖いなと思うかもしれません。
でも、数十年間で1億円を超えた事故はこの5件だけです。
3,000万円を超えた事故も10件だけです。
しかも実はこの高額賠償事故の多くはトラックが原因です。
乗用車の事故だけで考えるともっと少ないのです。
日本国内にある四輪自動車が7千万台以上あります。
その中で3000万円を超える事故が発生する確率は年に1件以下です。
不安をあおって無駄な補償をつけさせる保険会社
この結果から分かる通り
対物補償額をアップさせて掛け金を釣り上げることで
保険会社は利益がアップするわけです。
例えば、対物補償額を3000万円から無制限に変えると
掛け金は増えても支払う保険金が増える可能性は(ほとんど)ないのです。
この情報を踏まえて対物賠償保険の補償額を決めるといいでしょう。
ただし、億単位の対物事故の発生確率も0%というわけではありません。
安心料だと思って支払うということも有りだと思います。
お店や踏切などを通ることが多い人と
対向車もほとんどいない田舎道しか通らない人では
対物事故の遭遇率と万が一の時の賠償額はまったく変わってくるでしょう。